紅茶のいろいろな種類

ようやく紅茶屋らしく、紅茶の種類についてお話する回まできました。ひとことに種類といってもさまざまな種類わけがあります。産地についての種類なのか、茶葉の形状についてなのか、クオリティなのか、ブレンドやはたまたフレイバーなのかなどです。それぞれ順に説明していきます。

産地による種類

「紅茶のはじめかた」でもふれたダージリンですが、ダージリンは地域名です。アッサムはインドの州の名前ですし、キームンもウバも土地の名前です。産地と紅茶の名称についてはこちらでのちほど詳しくまとめます。
bit.ly/cPXQqq
GoogleMap 紅茶の産地

茶葉の形状による種類

つぎに茶葉の部位や形状による種類です。
一番最初にお話ししましたが、茶葉は茶の木という植物の葉っぱです。植物故、その生育状況やどの部分の葉っぱを使うのかによって区分されます。紅茶の茶葉名の後ろにFOPやBOP、FTGFOP1などとついているものがありますが、これらはその部位や状態を表します。
はじめての方の場合はFOPとBOPを知っておけば十分かなと思います。FOPが葉っぱが大きいもので、BOPは細かいものです。細かいものは品質を均一にしやすい半面、超高級品では逆に混ざりものがおおくなってしまうので少なくなります。
ティーバックなどはBOPよりもさらに細かい粉状にまで砕いたダストとよばれる葉っぱがつかれます。
茶葉の名称やそれぞれの茶葉の状態などについては当店のネットショップの
「茶葉の種類について」にも写真つきでまとめてありますのでご覧ください。
www.rakuten.ne.jp/gold/hagurachaya/leaftype.html

FOP

BOP

クオリティによる種類

「紅茶の値段はこうしてきまる」でもお話ししましたが、同じ名前で流通している商品でも品質によってお値段がかわることがあります。特に産地別や農園別などのクオリティを求められるお客さんが多い茶葉では細かくグレードがわかれることがあります。スタンダードやシルバー、ゴールデンなどです。

収穫時期による種類

これは日本茶における新茶のような旬を楽しむことによる種類わけです。
紅茶では春摘み/ファーストフラッシュや夏摘み/セカンドフラッシュ、秋摘み/オータムナルなどと呼ばれます。ですが紅茶は日本茶と違い年を通して収穫されることが多く日本茶のように収穫時期があまり限定されません。
また、日本茶とちがい酸化発酵させますので1年ぐらい寝かしたほうが雑味がとれておいしい茶葉も多いです。ですので、旬をたのしむのは主には低発酵なダージリンでつかわれます。

ブレンドによる種類

紅茶は農作物であるため産地や農園、さらには天候などで味が変わります。そこで、味わいがあるが香りが弱いもの、香りがつよいが味わいがよわいものなどを組み合わせて、人がのんで美味しくあじわえるようにブレンドをおこないます。
例えば、同じブレンドでも英国では水が石灰質で紅茶の渋みが出にくいので日本にもってくると渋くなりすぎるなど、その土地にあった、またその年にリーズナブルでかつおいしい茶葉を組み合わせてブレンドがなされることが多いです。
アフタヌーンや、モーニングなどという名前でブレンドされることが多いです。

フレイバーによる種類

紅茶に香料をつけたり、ハーブやドライフルーツなどを混ぜたものをいいます。一番有名なのは「アールグレイ」というフレーバーですが、これはベルガモットという柑橘系の果物の香りを紅茶につけたものです。
世間的に流通しているものは香料だけのブレンドが多く、単体では売り物にならないような紅茶にキツイ香りをつけて誤魔化したものも多く出回っており、こういうのにあたってしまう可能性がいまだ多いのが現状です。
香りの付け方やその香料の抽出もしくは合成方法はお店それぞれで、いまのところ一番あたりはずれが大きいのはフレーバーティーです。また好みがはっきりわかれますので、お店からのお奨めなどを聞くのがよいとおもいます。